スノースクートの整備、メンテナンスについて
■仮面の面出しの謎

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■プロローグ

 君のスクートを平らな台に置いてみよう(例えば食卓を失敬して)ボードのソール面と台の間を良く見ると、少しすき間があることがわかる。まあ、落ち込まないで。

スノーボードもスキーも普段は真ん中が少し浮いている。体重をかけることによって板がたわみ雪面とソールがくっつくんだ。ただもっとも大事なのはターンのときでエッジがしっかりと雪面に食い込まないと曲がれないのは想像できる。

右に曲がるときは右側のエッジが食い込まないといけないし左だってそう。もちろん食い込むエッジは長ければ長いほどいい。ところが世の中のスノースクートの90%は上手くそのセッティングがでていないんだ


雪と女性は寛大だ。少しぐらい(というか随分)扱いがひどくてもターンの荷重でエッジや板が柔らかな雪に食い込む。つまり雪面のほうが形を変化させエッジを優しく受け止めてくれる。スキー場からの帰りを待つけなげな彼女と一緒だね

機嫌のいいときは気にもならない。しかしいい日ばかりとは限らない、怖いのは凍りついたカリカリのアイスバーンと記念日を忘れて滑りに行ったときの彼女の顔。経験あるだろう?

たまにはじっくり相手をしてやらないといけない。このままでは自慢の鋭いエッジもアイスバーンを捕らえそうもない。肝心のエッジは宙に浮いたままなんだから、、。

さて、彼女との関係も浮いたままのエッジやソールも修復にかかろう

なにも難しいことは無い。今回は「面出し作業」だ

■面出しの概念
「面出し」ってなに?と思っている方も多いと思う。これはスノースクート独特のメンテナンスで車のサスペンションやアライメントの調整、自転車のホイールの振れ取りに似ていなくもない。やるのに越したことはないけど絶対に必要!ってわけでもないし(意識しないと効果は解らないかも)お金を払ってまでショップでやってもらうことでもない。理解しているショップも少ないし、どうせ一日乗ればまた狂ってくる。まあ、知ってればなにかの約には立つかもしれない
←これがバランスの取れている状態、つまり「面が出ている」スクートだ。台に置いたときに前後の板の一部分が左右均等に接地しているのが分かると思う。(赤い部分)この面の出かたがベストというわけではないけど、基本の一つとして覚えて欲しい
←で、これが上の状態のスクートに足を乗せハンドルを持って体重を乗せたところ。つまりはライディング中の状態。右側の図を見ると板の大部分が接地しているのが分かると思う。これならよく君が自慢している直滑降も安定するね。左の図はこのスクートでターンするときの有効エッジを分かりやすく示したものだ、フロントもリアも十分な長さで雪面をとらえてくれる。しかも左右が同じ有効エッジ幅なので左右のターンのばらつきも無さそうだ。
←これが問題の「面出し」を行っていないスクートの例。見ただけで嫌な予感がするのは僕だけじゃないはず。図はちょっと極端に書いてあるけど、残念ながら君のスクートもこれに近い状態かもしれない。台の上にスクートを乗せたら軽くスクートを揺すってみよう、カタカタ動くようなら接地面がバラついている証拠だ。原因は色々考えられる、フレームやフォークの歪み、工場での溶接誤差、最初からある板の歪み、板の劣化、板の取り付けボルトの締め具合。様々な原因が重なってそれぞれのスクートの個性溢れるバラ付きが生じる
←上の状態でライディングすると、、荷重によって接地面は増えるけどこれじゃ不安定かもしれない(右図)まっすぐ進むつもりが少しずつ曲がっていってしまうかもね。特にターンのときは差が出やすい(左図)冒頭にも書いたけど普通の柔らかい雪なら気にしなくていい、むしろその日がパウダー天国なら面出作業をする時間があれば一本でも多くリフトに乗るべきだ。ただしアイスバーンなら話は変わってくる、ターンをしようとしても引っ掛かるエッジがフロント、リアともにほんのわずかしか無いのが分かる。まるでスケートリンクだ。

では次回は具体的な面出し作業のやり方を解説していこう

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TEXT BY 2000KAMEN

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